法事、法要、四十九日などの仏事の慣習をわかりやすく解説しています。
法事・法要・四十九日がよくわかる

年忌法要はいつまでつとめるのか

焼香の仕方

法要のときは、一般に線香ではなく焼香をつかいます。
焼香には、焼香台へ進み出て行う場合と、自分の席で行う「回し焼香」の二通りがあります。
宗派により焼香の仕方が違いますが一般的作法として、順番が来たら、施主に一礼して焼香台の前に進み、本尊、遺影、位牌を仰ぎ合掌礼拝します。右手で香をつまんで額のところまで押しいただきます。(浄土真宗では押しいただきません)香炉に静かにくべ、数珠を手に合掌礼拝します。最後に施主に一礼して席に戻ります。
線香をつかう場合も、宗派によって本数や供え方が違います。浄土真宗は線香を立てずに、適当な長さに折って寝かせます。

焼香の回数・線香の本数
宗派焼香の
回数
線香の本数
天台宗3回3本を立てる
真言宗1回1本を立てる
浄土宗1回1本を立てる
浄土真宗本願寺派1回折って寝かせる
真宗大谷派2回折って寝かせる
曹洞宗2回1本を立てる
臨済宗2回1本を立てる
日蓮宗2回1本を立てる

本尊、遺影、位牌に合掌礼拝します。右手で香を適量つまみます。額のあたりまで押しいただきます。香炉に静かに丁寧にくべます。数珠を手にして合掌礼拝します。

合掌

日本人はお寺や神社の前では自然と手を合わせています。人に何かを強く頼むときも手を合わせてお願いします。「合掌」は日本人の生活にしっかりと根付いています。
いまさら言うまでもなく、両方の手のひらを胸あたりの前で合わせることを「合掌」といいます。
合掌はインドの礼法ですが、仏教徒が礼拝の方法として用いたことから仏教の作法となり、日本に伝わりました。
仏教では、右手は仏(ほとけ)の世界、左手は衆生(しゅじょう)の世界をあらわすといわれています。衆生とはすべての生き物をさしています。右手と左手を合わせて合掌することで、仏と衆生が一体になる意味があるのです。
合掌の仕方は、一般には、胸の前で右と左の掌と指をピタリと合わせ、指先が斜め上を向いた形にします。その形にしたら、軽く目を閉じて、頭を30度くらいの角度で下げます。
法要のときは、手に数珠をかけて何度も「合掌」をします。戸惑わないように、普段からおまいりの習慣をつけておくとよいでしょう。

数珠の扱い方

数珠は葬式や法事など仏事には欠かせません。必ず、一人に一つは持つものです。
数珠の玉の数は人間の煩悩(ぼんのう)をあらわす百八個が基本となっています。常に携帯して手を合わせれば、煩悩が消え、功徳(くどく)を得るといわれています。
正式な数珠は宗派によって、数珠の形が違っています。一般には各宗派共通で使える略式の数珠が使われています。略式の数珠は、18〜43個くらいの珠で作られていて、数に決まりはありません。
珠の素材に宗派による違いはないので、好きなものを選んでよいでしょう。
尊いといわれているのが菩提樹の実です。お釈迦さまが悟りを開かれたという場所にあった木が菩提樹だからです。木の実は年が経てば経つほど、つやを増してきます。紫檀や黒檀などの銘木の数珠もあります。
宝石の数珠もあります。水晶、メノー、ヒスイ、サンゴ、オニキスなどがあります。特に水晶は、数珠に使われる代表的な珠で、仏教で言う七宝のひとつに数えられています。
数珠の扱い方は、数珠を左手にかけて右手を添えるように合わせるか、合わせた両手にかけ親指で軽く押さえて、合掌します。
どんな素材の数珠でも使ったあとは、やわらかい布などで軽く拭くだけにして、水洗いや薬品を使うのは避けてください。使わないときは数珠袋や桐箱、紙箱に保管しておきましょう。

数珠の扱い方
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